報道にみる野鳥おじさんの活動 (2003 〜 2005)

  • 『ユリカモメに17年前の足輪』  朝日新聞 '03. 1. 22

    松阪さんは昨年暮れ、東川にいる20羽ほどのユリカモメの群れの中で、青地に「C3」と記した足輪を付けられた1羽を見つけた。毎週、現場を見回っているが、21日も姿を確認することが出来たという。調べたところ、日本鳥学会会員の須川恒さんらが85年12月、京都市の鴨川で足輪を付けて放ったユリカモメだった。羽は毎年はえかわるため、つやつやし、見た目は元気そのもの。春にはロシアのカムチャッカなどに帰っていく。松阪さんは「もっと長生きして欲しい。鳥たちが住みやすい環境を守りましょう」と訴えている。

  • 『傷ついた鳥の苦しみ、子らと共感』  朝日新聞 '03. 1. 22

    小学校教諭を85年に退職してから野鳥保護の活動を続けている松坂さんに、その思いを寄稿してもらいました。紹介します。--->記事へ

  • 『朝日新聞襲撃事件 完全時効』  産経新聞 '03. 3. 8

    一連の朝日新聞襲撃事件が完全時効に--->記事へ

  • 『小尻記者追悼 平和の象徴、ハト放つ』  産経新聞 '03. 5. 4

    事件発生前年の昭和61年に結成された「釣り糸から野鳥を守る会」は、武庫川河川敷などで放置される釣り糸などに足を絡ませて傷を負うハトなどの野鳥を保護する活動に取り組んでいる。吉川恵子会長は、小尻記者の写真を手に「自分のなかでは時効はないつもり。細菌は、若い人でこの事件を知らない人が増えているが、いつまでも忘れない去られないでほしい」と語った。吉川会長とともに朝日新聞阪神支局を訪れたメンバーの松阪さんは、拝礼の後、三日朝までに保護した二羽のハトの足から糸をはずして治療し、同支局駐車場から空に向けて放った。松阪さんは「言論の自由が守られ、安心して暮らせる日本になってほしい」と話していた。また、阪神尼崎駅前では、小尻記者の追悼イベントが開催され、参加者らは「事件は風化させない」との思いを強くしていた。(同様の記事が、朝日、毎日にもあり)

  • 『冬の先駆け カモ飛来 松阪さん撮影』  毎日新聞 '03. 10. 7

    西宮市の鳴尾浜に、冬の渡り鳥「ヒドリガモ」や「コガモ」が飛来している。シベリアから約3000キロの長旅を終え、疲れた羽を休める姿が、秋の深まりを告げている。昨年並みの今月4日に約60羽が姿を見せたという。海草を食べて越冬し、春になると、南風に載って再びシベリアに帰るという。撮影した松阪さんは、「昨年は5羽を保護し、3羽が衰弱死した。親子連れの釣り客が釣り糸やごみを放置するのが目立つので、マナーを守って」と話している。

  • 『21歳長寿ユリカモメ元気に飛来 松阪さん確認』  毎日新聞 '03. 11. 21

    松阪さんは今月13日、武庫川の中州で羽を休めていたユリカモメを撮影していたところ、「I3」と書かれた黄色い足輪をした1羽を発見。寿命や飛来地などの調査のため足輪を取り付けている日本鳥学会会員の須川恒・龍谷大学非常勤講師のデータと照らし合わせたところ、84年1月に京都市内で付けた51羽のうちの1羽と分かった。須川さんによると、この鳥は足輪をつけた時には既に成鳥になっており、82年以前に生まれた21歳以上のユリカモメとみられるという。奥州では32歳という記録があるが、国内では3年前に21歳のユリカモメが見つかったほか、昨年も武庫川で20歳以上とみられる例が確認されている。

  • 『ユリカモメあわれ』  読売新聞 '04. 2. 3

    西宮市の武庫川河川敷で、釣り糸を足にからませたユリカモメがいるのを松阪さんが見つけた。松阪さんは「これから釣りの本格的なシーズンに入るが、被害を増やさないよう、切れた釣り糸は持ち帰ってほしい」と訴えている。左足の付け根あたりに、水色のテグスが巻きついており、足を上げたまま歩いていたという。

  • 『重油事故で油まみれ 飛べぬ都鳥』  毎日新聞 '04. 2. 29

    西宮市の夙川河口や武庫川で、油にまみれて体が黒くなったユリカモメ(写真1)(写真2)が相次いで見つかっている。22日に神戸港に停泊中のコンテナ船から流出した重油が原因と見られるが、「都鳥」として和歌にも詠まれた渡り鳥の痛々しい姿に、愛鳥家らは被害拡大を心配している。発見したのは、同市の松阪さん。24日に夙川河口で口から腹にかけて黒い油がべっりと付き、弱っているユリカモメを数羽発見。翌25日には武庫川でも同じようなユリカモを10羽近く見つけた。神戸海上保安部によると、六甲アイランドのコンテナバースで22日、コンテナ船の燃料タンクから重油が流出する事故があった。一部が神戸市東灘区の岸壁などに漂着し、回収作業が続けられている。松阪さんは「油まみれではシベリアなどの古里に帰れない。むご過ぎる」と嘆いている。

  • 『長旅お疲れさま 西宮にユリカモメ飛来』  毎日新聞 '04. 10. 6

    西宮市の香枦園浜に渡り鳥のユリカモメが姿を見せ始めた。シベリアから約3000キロを旅してきた鳥たちは、浅瀬で羽を広げたり、魚をついばんだりしながら長旅の疲れを癒している。松阪さんが3日に二十数羽の姿を確認し、撮影した。飛来は例年より1週間ほど早いという。他にもコガモなどの姿が同浜や鳴尾浜で確認されている。松坂さんは「釣り人のマナーも少しずつよくなり、被害に遭う野鳥が減ってきた。鳥たちが来春、元気に飛び立てるよう釣り針と糸は必ず持ち帰って欲しい」と呼びかけている。

  • 『ユリカモメに13年前の足輪 夙川河口』  毎日新聞 '04. 11. 6

    西宮市大浜町の夙川河口近くで、約13年前の足輪を付けたユリカモメが見つかった。松坂さんが、2日午前11時頃、50羽ほどの群れの中に「N2]と記した緑色の足輪を付けた1羽を見つけ、写真に撮った。調べてみると、日本鳥学会会員の須川恒さんらが91年1月、京都市の鴨川で生態調査のため足輪をつけた29羽のうちの1羽だったという。松坂さんによると、ユリカモメの平均寿命は5,6年とされ、10年以上生きている例は珍しいという。

  • 『あわれユリカモメ 釣り針飲み込む』  毎日新聞 '04. 11. 10

    西宮市の武庫川下流で、釣り針のついた釣り糸を飲み込んだ痛々しい姿のユリカモメが見つかった。松阪さんが8日朝に捕獲。動物病院で診てもらったところ、のどの奥に釣り針が引っかかり、衰弱が激しいという。松阪さんは「ハゼ釣りの季節だが、川の中には台風で流された自転車などもある。釣り糸を引っかけて捨てないよう十分注意してほしい」と呼びかけている。

  • 『ユリカモメ受難 釣り糸絡まり傷つく』  読売新聞 '04. 11. 21

    市内の小学校で教諭を務めるかたわら、趣味のカメラで武庫川の野鳥を撮っていた松阪さんは、定年退職した1984年ごろ、河川敷で脚に釣り糸が絡まったハトがいるのに気づいた。「小さな生き物が生きられない環境になれば、やがて人間も生きていけなくなる。自分たちで出来ることから何か始めたい」と、仲間たちと捨てられた釣り糸などのゴミ拾いや、傷ついた野鳥の保護を始めた。今年も9月下旬からユリカモメが同川の中州などに姿を見せ、松阪さんは生態調査と保護のため、毎日午前と午後の二回、河口から上流まで約3キロを自転車で往復。針をのみ込んで口から釣り用のおもりがのぞくなど、被害を受けたユリカモメをすでに約20羽確認した。中には、糸が巻きついたために片脚を失っていたケースも。今月8日には、のみ込んだ釣り針がのどの奥にひっかかって衰弱したユリカモメを保護して動物病院に運んだが、間もなく死んだ。松阪さんは「台風で流された自転車やゴミが川にとどまり、それらに引っかかって切れた釣り糸などが野鳥を傷つけることもある。注意しながら釣りを楽しんで欲しい」と話している。

  • 『またも、ご長寿カモメ 22年前の足輪つき』  朝日新聞 '04. 12. 4

    22年前に京都市の鴨川で足輪をつけられたユリカモメ1羽<写真1><写真2>が武庫川にいるのを、松坂さんが見つけ、カメラにおさめた。松坂さんは11月初めにも夙川河口で13年前の足輪をつけたユリカモメを見つけている。「今年は台風の影響で傷ついている鳥が多い。ユリカモメは平均寿命5,6年といわれるのに、20年以上もよく元気でいたものだ」と感心している。(足輪は黒っぽく変色しているが、黄色で“53”とあり、それは1982年12月28日を意味する)

  • 『長寿ユリカモメ 21年前の足輪確認西宮・武庫川中洲で』  読売新聞 '05. 2. 16

    松阪さんが見つけたのは十四日午後三時ごろ。仲間二人と一緒に川の中州を観察していたところ、足輪を付けているユリカモメがおり、望遠鏡で足輪に「J3」の文字を読み取り、三百ミリの望遠レンズで写真を撮った。足輪はユリカモメの生態を研究する須川恒・龍谷大非常勤講師(鳥類生態学)が寿命や飛来地などを調べるためにつけており、須川さんの資料から、1984年1月11日に京都市北区の鴨川で取り付けられたことがわかった。当時、すでに成鳥だったという。武庫川では2003年2月、同じく1984年1月に足輪が付けられた別のユリカモメが見つかり、2004年12月にはやはり足輪の調査で22年以上生きていた例が確認された。松阪さんは「よく頑張って生き抜いていると、感動した。ユリカモメたちが安心して羽を休ませられる環境を守っていきたい」と喜んでいた。須川さんは「非常に珍しいケースが相次いでおり、武庫川などの都市部の河川環境が改善された表れではないか。松阪さんら市民がユリカモメの保護や観察を続けているおかげで、貴重なデータも集まり、感謝したい」と話している。

  • 『足首ないカモメ 故郷帰れる?』  朝日新聞 '05. 4. 10

    松阪さんは西宮市大浜町の夙川河口で、片足の足首をなくしたユリカモメを3日に撮影した。ユリカモメはサクラが開花するころ群れでシベリア地方に戻ってゆく。片足では餌を取りにくいようで、松阪さんは「傷ついたユリカモメは仲間と一緒に約3千キロ離れたシベリアまで帰っていけるだろうか」と心配していた。

  • 『美しい花を見た後は周囲もきれいにして』  毎日新聞 '05. 4. 12

    約2千本の桜が見ごろを迎えている尼崎市の武庫川河川敷(南北約7キロ)で、花見に来た人たちがごみを持ち帰らず、せっかくの景観を台無しにしている。なかには、不燃物のバーベキューセットやブロック、ビニールシートを捨てたり、肉などの生ごみを入れ、カラスやネコが荒らす原因となっているという。松阪さんは、花見客のマナーの悪さを嘆き、「ハトやユリカモメの足にごみが絡まり、命を落とすケースもある。ごみを持ち帰って」と呼びかけている。

  • 『阪神支局襲撃から18年 最後の拝礼所に焼香の列』  毎日新聞 '05. 5. 4

    朝日新聞阪神支局は建て替えで8月に取り壊されるため、現支局では最後の拝礼所に焼香の列ができた。小尻知博記者(当時29歳)と取材で知り合った「釣り糸から野鳥を守る会」の松阪さんらは、釣り糸が絡まって治療した3羽のハトを放ち、冥福を祈った。同会の吉川恵子会長は「当時の支局がなくなるのは残念ですが、私には語り部の役割もある」と力強く語った。新支局は来年3月に完成し、同記者の遺影を飾る「メモリアル・スペース」が設けられる予定。

  • 『愛くるしいカルガモの親子』  毎日新聞 '05. 5. 27

    西宮市の鳴尾浜で、カルガモの親子が姿を見せ、5羽の子ガモの愛くるしい姿が訪れた市民の目を楽しませている。松阪さんによると、10日ほど前は、子ガモは9羽いたが、だんだん少なくなっていき、とうとう5羽になったという。子ガモは、親鳥の回りをチョロチョロと泳ぎ回ったり、水際の生き物をついばんだり、元気いっぱい。松阪さんは「ひなが成長するにつれ、動きが活発になり、母鳥が守るのが大変のようです」と話している。

  • 『カルガモよちよち・ぱくぱく』  朝日新聞 '05. 6. 2

    西宮市市川添町の夙川で、カルガモのヒナ13羽が親鳥の後にくっついて水草を食べるなどして動き回っている。生まれたばかりのかわいい姿を松阪さんが撮影した。付近の夙川には、10日ほど前からヒナ5羽を連れた別の親鳥もいるという。松阪さんは「まだ草の中で卵を温めている親鳥もいる。これからまだまだにぎやかになりそうです」と話している。

  • 『ユリカモメの群れ 羽休め』  朝日新聞 '05. 9. 16

    西宮市小松東町2丁目の武庫川では14日、シベリアから越冬のために渡ってきたユリカモメの群れを松阪さんが見つけ、撮影した。ユリカモメは14羽ほど。コンクリートのせきがあるところで、ひなたぼっこをするように休んでいた。約15年間ユリカモメを観察している松阪さんは「武庫川にやってくる時期としては例年より一カ月ほど早い」と話している。

  • 『釣り糸や針持ち帰って』  朝日新聞 '05. 9. 28

    武庫川の河口付近が、ハゼ釣りなどをする家族連れでにぎわい出した。ところが、松阪さんが連休明けの26日に半日かけて河畔を歩いただけで、捨てられた釣り糸や針が両手いっぱい分も見つかった。松阪さんは「これからユリカモメなどが本格的に渡ってくる季節。釣り糸や針は絶対に持ち帰って欲しい」と呼びかけている。

  • 『武庫川の不届き釣り人カモメ涙』  読売新聞 '05. 11. 13

    受難のカモメは武庫川大橋下の川岸で見つかった。右足の水かきには釣り針が刺さり、足首付近には何重にもテグスが巻き付いていた。うまく泳げないためエサの小魚をとることが出来ないらしく、すでに弱っていたという。松阪さんがパンくずを与えると喜んで食べたが、保護しようとすると飛び去ってしまった。松阪さんは「羽の色づき具合から見てこの夏に生まれたばかりの若い鳥でしょうが、あのままでは生き残ることは難しいかもしれません」と言い、「ただのごみが鳥にとっては命取りになることを分かってほしい」と話した。

  • 『西宮市制80周年を記念 野鳥保護の松坂さんら』  毎日新聞 '05. 11. 16

    西宮市は市制80周年を記念して、長年まちづくりなどに貢献し、市の発展に尽力した市民54人を選び、14、15日の両日、功績をたたえる感謝状を贈った。54人は福祉、環境、文化、スポーツなどさまざまな分野から選ばれた。うち、松阪龍起さん(79)は、約20年前から武庫川河川敷などで釣り糸を足に絡ませるなどして傷を負った野鳥の保護活動を行ってきた。また、阪神甲子園球場で行われる夏の高校野球開会式でプラカードを持つ市立西宮高校女子生徒らの入場を撮影、写真とネガを学校に寄贈してきた。松阪さんは「こつこつとやってきたことが評価されて、身に余る思いです」と喜んでいた。

  • 『ユリカモメ、涙目 釣り針が刺さる』  朝日新聞 '05. 11. 19

    西宮市の夙川河口近くの香露園浜で、左目の上に釣り針が刺さったユリカモメを、市内に住む松阪さんが見つけた。松阪さんによると、このユリカモメは17日午前、目標物に対して常に顔の右側を正面に向けて右旋回しながら近づく不自然な飛び方をしていた。左目は失明しているとみられ、このほか別の釣り糸も飲み込んでおり、エサを食べられない様子だった。松阪さんは「釣り糸と釣り針は絶対に捨てないでほしい」と訴えている。

  • 『国内最長寿?ユリカモメ』  毎日新聞 '05. 12. 6

    西宮市小松町の武庫川で「82年12月28日」に付けたとみられる足輪があるユリカモメを松阪さんが撮影した。足輪は、龍谷大学非常勤講師の須川恒さん(58)の研究グループがユリカモメの生態調査を開始した際に成鳥に付けたものと同種とみられるという。ユリカモメの寿命ははっきりしていないが、この鳥は少なくとも二十数年は生きていることになり、須川さんのグループの調査では、国内最長寿の可能性もある。須川さんによると、足輪は京都市の鴨川で取り付けている。足輪を付けたユリカモメの発見率は5,6年後には約1割となり、20年以上経って確認できた個体は極めて少ないという。03年にも足輪を付けた20歳以上と見られる高齢のユリカモメを武庫川で発見した松阪さんは「多くの鳥が釣り糸などの被害に遭うことなく長生きしてほしい」と話している。

  • 『野鳥が傷ついています ゴルフのボール危険』  毎日新聞 '06. 2. 3

    武庫川下流の河川敷では今年も、足が折れたり羽が傷ついて飛べない野鳥が目立っている。鳥が憩う水辺にはゴルフボールがあちこちに落ち、本来は禁止されているゴルフの打ちっぱなしをする人たちの姿もある。松阪さんは「鳥に球が当たっているのではないか」と心配している。河川敷は、県から委託を受けた西宮、尼崎両市がそれぞれ管理。その中でのゴルフは他の利用者にけがを負わせる危険行為として禁止し、看板を立てて呼びかけている。しかし、曜日や時間を問わず、川床に降りて練習する人がいる。尼崎市公園課は「職員が見回りをして注意しているが・・・」と、対応に苦慮している。また松阪さんによると、足にタコ糸がからまり、歩きにくくなっている野鳥も見つかるという。「凧揚げを楽しむ際にも、配慮して」と話している。

  • 『ユリカモメ 1000羽が飛来』  朝日新聞 '06. 2. 10

    西宮と尼崎の市境の武庫川河川敷に、約1千羽のユリカモメの大群が飛来している。松阪さんが7日、阪神武庫川駅北の西宮市側河川敷で羽を休める様子を撮影した。松阪さんによると、ユリカモメの群れは今月はじめごろから集まりだした。川の魚をねらっているらしい。夕方や夜間に魚を取り、昼間は寒風にさらされながら休んでいるようだという。

  • 『足に21年前の輪 長寿ユリカモメ』  朝日新聞 '06. 2. 27

    松阪さんが24日、西宮市武庫川町の武庫川沿岸で、研究者が21年前につけた足輪をした「長寿」のユリカモメを見つけ撮影した。松阪さんによると、ユリカモメの足輪の色や番号から、84年12月に龍谷大の研究者が調査のため京都・鴨川でつけたものとわかった。ユリカモメの寿命は7〜8年ともいわれ、20年以上生きるのは珍しいという。松阪さんは「わりに元気そうで、よく来てくれたなと声をかけました」。

  • 『ユリカモメ北へ帰るサイン』  朝日新聞 '06. 3. 18

    武庫川河川敷で、黒いずきんを頭にかぶったような夏羽のユリカモメが群れに交じっているのを、松阪さんが16日に撮影した。松阪さんによると、ユリカモメは夏羽に変わると、顔やくちばし、脚が黒褐色になる。サクラの花が咲き、群れの中で夏羽の個体が増えるころ、北の空へ飛び立つという。松阪さんは「街にイカナゴを煮るにおいが漂うと、そろそろユリカモメが北へ帰る季節。寂しくなります」と話している。

  • 『涼しげに泳ぐカルガモ親子』  朝日新聞 '06. 6. 8

    西宮市を流れる夙川の河口近くで7日午後、生まれて間もないカルガモのヒ ナ4羽と親鳥が涼しげに泳いでいるのを、松阪さんが撮影した(写真)。松 阪さんは「数日もすれば、ほかに数組の親子が出てくるでしょう」と話して いる。

  • 『かわいい姿にひと安心』  毎日新聞 '06. 7. 26

    西宮市の武庫川と仁川の合流地点で、母鳥が6羽の赤ちゃんカルガモを引き連れ、愛らしく泳いでいる姿を西宮市里中町の松阪龍起さんが見つけ、写真に収めた。松阪さんは長年武庫川流域を観察している。例年、複数の”親子連れ”が泳いでいるが今年は姿がなく、近隣住民らが心配していたという。松阪さんは「ようやくかわいい姿を見ることがで、安心しています。静かに見守ってあげたい」。

  • 『水鳥受難 「ルール守って」と近隣住民』  毎日新聞 '06. 8. 5

    西宮市樋之池町の樋之池では昨年、池の水を抜き、異臭や生態環境の悪化の原因となっていたヘドロを取り除く大規模な工事が行われた。その甲斐あって、現在の池には多く生き物が暮らす。釣りは原則禁止だが、同市公園緑地課は「子どもが自然に触れるのは大切なことなので、保護者と一緒で囲いのロープの外からなら、大目に見たい」と話す。しかし、釣り客の態度に、近隣住民らは怒りを隠せない。夕刻、ゴミが散乱するようになったのだ。7月下旬、白い糸と木の棒を組み合わせた釣り道具が足に絡まった痛々しい姿の水鳥が見つかった。近隣住民が松阪に協力を求め、池にボートを出して捕獲を試みるなど手を尽くしているが、警戒心の強い水鳥はすぐに逃げてしまう。現在も救出活動を継続中で、日々弱っていく姿に不安が募っている。また、子どもたちの安全にも心配の声が上がる。池の水深は1メートル近い。しかし、囲いのロープを乗り越え、池のふちで釣りをする親子連れの姿が多い。元小学校教諭でもある松阪さんは「大人が手本となり、子供のうちに命の大切さを教えてもらいたい。私の教え子たちは、大人になった今も自分自身、生き物も大切にしてくれていますよ」と話している。



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